第15章 VS魚人
ゾロの痛々しい声が響いた。え、と思って後ろを振り向くと…アーロンがすぐ後ろにいた。
「なまえ!!!危ない!!!」
「えっ、嘘、やだやだ離して!!!」
短剣を持って振り上げてた腕を持ち上げられた。こいつどんな怪力なんだよ…待てよ、私が軽い可能性もある!なんて、そんなの考えてる余裕ないっちゅーの!!
「くそ…なまえ…」
「くやしがることはねぇ…どのみちてめぇら全員死ぬんだよ!!!」
「…苦しい…」
腕から首を掴まれて宙に浮く。重力に逆らってるわけだから、首がどんどんしまっていく。アーロンが私の首を持ってる反対の手で何かを仕掛けようとした。
「へへ…」
「ア?」
倒れたゾロが仰向きになって笑った。何笑ってるの?
「…大人しくしてりゃあ…開かねぇ傷もあったのにな…!!!」
「…そういうことだな…てめぇでてめぇがおかしいか…」
「おれのことじゃねぇよ…!!タコ助のことさ…」
タコ助…ってハチのことだよね。ってことは、海の中でもしかしたら傷が開くってことかな?
その時…
「戻ったァーーーっ!!!!」
めっちゃ空高く舞い上がったルフィ。え、なんでああなった?あ、そっか。首だけ地上に出してたから、サンジが足枷を蹴って体が縮んでポーンって……これ知ってる人にしか伝わらないやつやん。
「ゴム野郎。」
「遅ぇよバカ…!!!」
「ルフィ〜〜、助けてぇ〜!」
力なく助けを求めてみる。
「なまえ!!!」
めっちゃ腕を伸ばして私の服を掴んだルフィ。………ん??もしかして…
「や……やだぁ!!!無理無理無理無理!!ルフィやだ!!やめてやめて!!怖い怖い!!」
軽くパニックを起こす。だってこれルフィの伸縮で私きっと飛ばされるパターンじゃね?
「は!?オイ…やめろ…まさか…」
ゾロも苦笑いでルフィに言うが…え、これ絶対…
「助けてゾロぉ…」
みんな、じゃあ私は飛んできます。
「交替だ!!!」
「いやぁぁぁぁああああああああ!!!!!」