「新テニ×マヨイガ」理想のペア、マイマイと納鳴村脱出!!
第1章 理想のペア、マイマイと納鳴村脱出!!
Uー17合宿所のシャッフルマッチ、中学生ペア対高校生ペアの試合が行われ、前日にペアを組んだ丸井ブン太と木手永四郎は、君島育斗と遠野篤京と試合しました。
丸井と木手は、遠野の猛攻、君島の策に試合に敗れます。試合中に受けたダメージを回復しに、丸井は木手と肩を組み、利き手にラケットも持ちながら保健室へ向かおうと合宿所の敷地内を歩いていました。
「ぐっ、うっ、ううっ、丸井くん、痛いです……」
歩いているとき、組んでいた丸井の手が木手の二の腕の傷口に触れたか、木手がうめき声をあげます。
「わりぃ、キテレツ……」
丸井はすぐに謝ったものの、また木手の二の腕の傷口に触れてしまいました。
「ぐ、うっ、丸井くん、もう大丈夫です。自分で歩けます」
木手は丸井の手を振り払い、歩きますが、体はフラついた状態です。
「大丈夫じゃなさそうだぜ。なあ、肩がだめなら、手を貸そうか?」
笑いながら丸井が冗談を言うと、
「ふん、冗談じゃありませんねぇ」
木手は両腕を組み、鼻で笑います。
「無理すんな、キテレツ、ふらっふらじゃねえか」
と、丸井は言いましたが、
「あなた、先歩いて下さい。私はあとからゆっくりついて行きますから」
小さくため息をついた木手は微笑し、そう言ったのでした。