第3章 再会《銀時目線》
翌朝
まだ外はほの暗い明け方
銀時は腕の痺れで目が覚めた
ゆっくりまぶたを開くと、近くに未来の顔があった
銀時は息を潜めて、その寝顔をまだ眠い目で見つめていた
ソファーで寝ると言い張る銀時に、布団を占領出来ないから一緒に寝ようと未来が言い出した
「良い年した男と女が、一つ同じ布団で何も起こらないとは…。はァ…」
(何年経っても俺はこいつに対してはヘタレのままか…)
自分を情けないと思うものの、ずっと求めていた温もりが今この腕の中にある
(十年か…。案外なんでもねェみたいに、またこうしていれるもんなんだな)
未来を起こさないように静かに抱きしめ、もう一度目を閉じた
(もうどこにも行くなよ…)
「未来…」