第1章 .瓶詰めの手紙
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『ただいまー』
その後ゆっきーとは別れ、家に帰った
花「あら、七都ちゃんおかえりなさい」
リビングに入ってただいまと言えばキッチンから顔を出しておかえりと言ってくれた女性
クムユ姉さんと似た優しさをもつ母親のような彼女は、1番上の兄の奥さんである花歩さん
上野家は年の離れた兄が3人と長男の奥さんでありや花歩さんの4人
父は病で亡くなり、母は男遊びが酷く私達を置いて出てった
要するに捨てたのだ
それでも母親というあの人を少しだけ求めていた、なんて昔のことを思い出していれば
陸「なんだ七都帰ってたのか
いつまでリビングの入口に突っ立ってんだよ
邪魔だ、入れねぇじゃねーか」
口が悪く、見た目もどこぞの不良のようなこの男は三男の陸斗
ちなみに三男の彼でも七都との年の差は8歳
ということは彼の年は18に8をたした、26歳ということになるのだ
『邪魔ってねぇ、今帰ってきたばっかなの
それよりも陸兄おかえりくらい言ってくれてもいいんじゃないのぉ?』
陸「...おけぇり」
ボソッといかにも小さい声で言った陸斗は七都の隣を通りソファにどっかり座り目の前のテレビを見始めた
花「あら、陸斗くん降りてきたの...
でもちょうど良かったわ、そろそろあの人も帰ってくる頃だし夕飯も出来上がる頃なの、
七都ちゃん、着替えに行くついでに愛斗くんを呼んできてもらってもいいかしら」
『花歩ちゃん、愛兄出張から帰ってきてるの?』
そう聞けばお昼頃に帰ってきてたようで、帰ってきた時から部屋でぐっすりだそうだ
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