第6章 足跡六つ・猫さんへ対する十番隊長さんの気持ち
冬「ふわぁ…」
またいつもと変わらない朝
…いや、今回は変わっている
冬「あんま眠れなかった…」
冬獅郎の目の下には少し隈が出来ていた
その原因は隣にいる奴だ
原因=ルナ
『…zZ』
幸せそうに体を丸くして寝続けているルナ
元は猫だからといい、今は人の姿だから別々で寝ようと冬獅郎は提案したのだが
『ヤダ!寒くて死んじゃう…!』
と、ルナが猛反対した為、冬獅郎の案はあえなく消されたのだ
冬(一人だけ気持ちよさそうに寝やがって…
こっちがどんな思いして寝てると思ってんだよ…)
冬獅郎は少し怖かったのだ
いつもうるさいルナが
次の日、冷たくなって動かないようになってしまっていたら
乱菊に言われるまで気づかなかった
"猫は濡れたら体温調節が出来なくなって、そのまま放置してたら死んじゃう…"
今考えると、とても恐ろしく思える
『…ヒツ?』
名前を呼ばれて冬獅郎はビクッと体を震わした
冬「あ…起きたのか…」
『うん、起きた』
ルナはあくびをして背伸びをする
その仕草は猫そのままだ