第5章 溺愛執事の逆襲

「………っ、変態」


ぎゅーって、髪の毛を握る手に力が入って。
ついでに。
皇の体にも力が入る。




すぐそこまで限界きてんのに、あくまで強気とか。
どこまで煽るのかな、お姫様。



「や、っぁあ、ハイセっ、や、めぇ……っ」



ビクン、て。
体を退けぞらせて美しく達した後の、熱い吐息、息遣い。
体はこんなにも脱力してるのに、未だ震える身体。



まだ、終わらせるつもりはないよ、皇。




「ぇ……！？や…っ？ぅそ……っ」




達した後もなお、舌を這わせ続ける俺の下で。
皇が暴れだす。
達した後で敏感な突起をさらに剥き出しにして、勢いよく吸い付けば。
辛すぎる刺激に耐えられるはずなんてないことも計算ずみだ。



「や、っだぁっ、ハイセ……っも、いやぁっ」

「ならわかるでしょう？」


「……っ」



指を１本、中へと埋め込めば。
そこはうねりながらも指を奥へと誘導する。
ずっと、絡み付いて吸い付いて離さない。


「………っ、ハイセが、悪いんだから…っ」


「は？」


この状況で、まだそんなこと言えることに。
まだ理性が残ってることに。
少しだけ関心。


「ハイセが、構ってくれな、……っ、か、ら……っ、だから。ハイセの匂い、するから……っ、あた、し」



「………」



顔だけじゃなく、瞳まで真っ赤に潤ませて。
皇が放った一言はさすがに、理性を根こそぎ奪っていく。
旦那さまが帰ってくる。
皇の部屋と違ってここは防音設備が整ってないから。
旦那さまに、絶対にバレてしまう。
これ以上は、絶対駄目だ。
わかってる。
こんな、こんなとこ旦那様に見つかりでもしたら何もかもが終わる。
信用も、皇との、時間も。



だけど。



だけど。






「━━━っ、やぁっ…はっ、っぁあ」






そんなお利口な理性なんてぶっ飛ぶくらいに。
皇が、欲しい。
欲しくて、たまらないんだ。




「っは、……っ、挿入れただけで、イきました？」