第12章 溺愛執事の恋愛事情

体が、怠い。
動かない。
呼吸が苦しい。



「…………っ！？」


なのに。


遠慮なくなかへと入りこむ、細く長いもの。



「……っだぁ！ハイセ、やだ……っ、やすみ、た……っ」
「まだまだ、全然足りない皇」


逃げようと体に力を入れるけど、ほとんど動かない体はハイセに背中を向けるだけで精一杯で。
簡単に、ハイセの腕に捕まった。
抱き締めるようにあたしの体へと片手を回して、片手は、先ほどからなかを掻き回すのを止めてくれない。


「はい、せぇ……っ、やだ、離し……ッッ」


チュ、チュ、て。
ハイセの唇が項や肩を、這う。
体に巻き付いたハイセの腕を引きはなそうと両手でハイセの腕を掴むけど。
力なんか入らない。
ただしがみついてるようにしか、見えない。



「━━━━ひぅ……ッッ」



ゾクン、と、した。
指じゃ、ない。
ゆっくりと挿入ってくるの、指先なんかじゃ、なくて。
太くて。
熱くて。
硬い。



「はい、せ……ッッ、無理、やだぁ……」



ぐ、と体を丸めて。
ハイセの腕へとしがみつくけど。


「ぁ……っ！？やら…ッッ、ぁ」


結果的にハイセをよりなかへと、受け入れる形となった。




「『お嬢様』」



え。



耳元で、囁く懐かしい響き。
ビクン、て。
お腹が疼いた。



「………締まった。気持ちいい？」
「………ッッ、バカっ、変態っ、ロリコンっ！！は、な、せ……ッッ」


「だから、暴れたらそれだけ自分の首絞めるだけだって」


「〰️〰️〰️ぅあ…ッッ」


足をバタバタとさせて暴れても。
結局はハイセを受け入れる材料にしかならないし。
先ほどから緩く出し入れされて。
浅いとこ、ばっかで。
絶対これわざとやってるの、わかるのに。
気持ち、良くて。
焦れったくて。
ハイセの腕にしがみついて、自分から体を丸めた。
結局的に。
ハイセはさらに深く、あたしのなかへと挿入りこむ。
自分で招きいれた事実に、羞恥心でさらにハイセの腕へとしがみついた。


「このまま、イける？」

「………っ」


恥ずかしい、のに。
今すぐやめたい、のに。
体はすでに絶頂へとかけあがり始めてる。


コクン、と小さく、頷いた。