第9章 指南書(森蘭丸)
政宗「蘭丸、いいか密書だ。
見つかるんじゃねーぞ」
光秀「見つかってしまえばおしまいだからな」
忍「実技なら私が付き合うよ」
蘭丸「はあ・・・えっとこれ必要なんですか?」
政宗「当たり前だろ。
大人の男になるためには必要なことだ」
光秀「俺や政宗、あの信長様もしたことだぞ?」
秀吉「おい、何してんだ」
声に驚き、政宗たちが振り向くと、
そこに秀吉が立っていた。
その額には青筋が浮かんでいる。
政宗「何って大人の男の指南だろうが」
光秀「ああ読みたいなら後で借りろ。秀吉」
忍「秀吉さんには必要ないと思うけど」
政宗たちは色事について書かれた書物を持っていた。
中には春画などかなりきわどいものも混ざっている。
秀吉「お前ら・・・蘭丸にはまだ早いだろ」
政宗「早いことはないだろ。蘭丸ももう男だ」
秀吉「で?忍は何しようとしてたんだ?」
忍「実践という名の味見ですけど?」
政宗「俺の相手しねえかって言われたら断られた」
忍「政宗は好みじゃないもん。
家康なら相手したいところだけど」
家康「遠慮する」
家康は心底嫌そうな顔をする。
光秀「忍は年下の男のが好みか?」
忍「んーそうでもないよ?
春日山の幸村とか、
味見してみたいって思うし」
忍はそう答える。