【B-PROJECT】あなたの瞳に永遠を誓います......
第49章 私の居場所、未来への約束
本当に申し訳なかったと反省している。
一睡もできないまま迎えた朝、頭に浮かぶのは彼のことだった。
元恋人に対して、酷すぎるよね?
ほとぼりが冷めたら、ちゃんと謝ろう。
「「おはようございます!」」
つばさちゃんとマンションまで皆さんを迎えに行く。
バスに次々と乗り込む彼ら。
皆さんとも顔を合わせづらい......。
「なまえ、おはよう!」
「おはようございます。」
あれ、後ろに座る北門さんは普通だ。
もしかして......聞こえてなかった?
耳元に顔を近づけられると、
「啖呵を切るなまえも素敵だったよ。」
「あっ......聞かれてた。」
思わず心の声が漏れた。
「ひ、引きませんでした?普通は引きますよ!!」
「そうなの?なまえに引くなんてあり得ないよ。」
「さ、さすが......Bプロを代表する包容力です。」
「ははっ、なにそれ?」
「おはよう、僕も引いてないけど?」
「おはようございます。竜持くんまで?バウムクーヘンですね。」
「「バウムクーヘン?」」
「お前の気が強いのは昔からだろ。」
「なまえちゃんはそのままでいいんだよ♪」
「俺はそういう所も、なまえの魅力だと思うけどね。」
「なまえは守られるだけじゃない。」
「見た目は可愛いけど、強いよね?」
「筋肉はないし、付かないけどな。」
「タツ殿、なまえさんに筋肉はいりません!!」
「なまえは食べ物のことでも恐いもんね?」
「あれは、はるのせいだからね?」
「なまえちゃんくらい強いA&Rなら心強いよね!」
「強くて、可愛い。なまえさんは素敵です!」
「やっぱり、皆さんバウムクーヘンですね。」
「「バウムクーヘン?」」
バウムクーヘン......有り余る包容力で包み込む彼らに相応しい。
一度包まれたら最後。
ぐるぐる巻きになる程、何重にも優しく包み込んでくれるだろう。
とにかく、触らぬ神に祟りなし!
増長さんには近づかないようにしよう。
ほとぼりが冷めたら謝るので、今だけは許してください。
JDCホール。
こっそり会場を覗くと、そこには満員のファンの皆さん。
彼らはもっともっと大きくなる。
そう思うと、感極まった。