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【B-PROJECT】あなたの瞳に永遠を誓います......

第29章 Stay who you are


「「皆さん、お疲れさまでした!」」


「見ててくれた?」

後ろから抱きつかれる。

「はい、素敵でした」


「なまえは本当に色々よく見てるよね」

「竜持くんもですよ。増長さんのこと気づいてて、竜持くんの存在は心強かったと思います。本当にありがとうございました」

その身体を抱きしめ返した。


「ちょっと、なんでなまえがお礼を言うの?」

「あれ?確かに......A&Rだからですよ!」

「ふーん......」


「みょうじさん、竜持、ありがとう」

増長さんがこちらにやって来る。


「ううん、僕は何も。カズ良かったよ」

「本当にとても素敵なレポートでした!」


「二人のおかげだよ」

「増長さんの実力ですよ」

「みょうじさん、ちょっとだけ話せる?」

「はい」

私達はスタジオの隅に来ていた。


「何かありましたか?」

「それは俺のセリフなんだけど......何かあった?」

「え?」

「最近元気ないよね。正確には元気がないのに普段通りにしようと無理してる」

「そんなことないです。元気です!」

笑いかけるとそっと目元に触れられた。


「最近眠れてない?」

増長さんもよく周りを見てるな。


「なんでですかね?ちゃんと寝てるのに」

「俺には嘘をつかないで。みょうじさんが困ってることがあるなら助けてあげたいんだ!」

綺麗な瞳に見つめられて胸が痛い。

『嘘をつかないで』何よりその言葉が痛かった。


「私のことを思うなら知らないフリをしてほしいんです。もうすぐ終わりますから」

「もうすぐ終わる......?」

「はい。ちょっと急ぎの仕事が入ってて」

「わかったよ......ごめんね」

彼は納得したフリをしてくれた。そう表現するのが正しい表情だったと思う。

「いえ、ありがとうございます。つばさちゃんをよろしくお願いします」

「え、澄空さん?」

「彼女を支えてあげてください」

「それがみょうじさんのお願いなら勿論喜んで」

「ありがとうございます!」


出会い。
あの日から世界は一変。

鮮やかに色付いた。

与えてもらってばかりで彼らに何かしてあげられた事があったのかな?

少しでもあったなら幸せだ。

せめて
この出会いに僅かでも意味を見出したかったーー。
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