第19章 みんなで奏でる始まりの音(2期)

そう言うと手を握られた。


「俺の香りはどうかな？」

え......？


「好きですよ？」

彼の香りは爽やかで優しいのに、刺激的な事を思い出すなんて言えないけど。


「個人的にドキドキさせたいな？」

「いえ！も、もう十分......いただいてますから」

「ふふっ、俺もみょうじさんが好きだよ」


私が......好き......？


「匂いフェチなんですか？」

「うーん、そうだね。確かに否定はできないか......ふふっ、今日も可愛いね」

「うっ！増長さんは、私をからかわないと病気になるんですか？」

「ははっ、なにその病気？むしろ......」


『何処かに閉じ込めておかないと、病気になりそうだよ』

耳元でそう囁かれてーー


「ちゅっ.....」

「み、みみみ！？」

み、耳に、キスされた！


「ふふっ、顔真っ赤......俺の事だけ見ててね？」

彼は踵を返してすぐに行ってしまった。