第11章 Take on Me !

撮影が再開すれば、いきなり監督のストップがかかった。


剛士くんにはセクシーさが足りない。

愛染さんはセクシーだ、もっと魅了してほしい......？


って、不良映画だよ！？

セクシーさとか......必要なの......？

血なまぐさい喧嘩シーンが、いいんだよね？



そのままバスローブを着せられた彼ら。
内容変更なのかな......？

「プロのくせに脱ぐ事も出来ないの？随分お偉いのね」

勿論、監督の指示だ。


そのシャワーシーンは、剛士くんだけ撮り直しになった。

彼の魅力が伝わるのは嬉しいけど、あまり無理難題をつきつけないでほしい......。


「じゃあ、俺たちはこれで」

一足先に、北門さんと竜持くんは撮影は終了した。


「気をつけて、帰ってくださいね」

「ありがとう。なまえも気をつけてね」


北門さんにそんな事を言われたけど、


気をつける......？

何にだろう。


「あまり、他の人に触られたらだめだよ？」

耳元で囁かれてると、そのまま抱きしめられた。


「ええっ！」

「あはは、反応がいちいち可愛いね」

「からかわないでください！」

北門さんは、私をからかうのが趣味なのかな？