【B-PROJECT】あなたの瞳に永遠を誓います......
第77章 To be happy
「「お疲れさまでした!」」
無事に公演は終了した。
そして、予期していなかった展開が待っていた。
「握手会?」
「はい、なまえちゃんがやると言い出して、準備していたんです」
みょうじさんが公演後に握手会をする予定らしいけど。
「目的は今日来てくれた人への感謝......?」
「そうですね。詳しくは私の口からは話せません」
詳しくは話せないなんて、何か事情があるのかな?
「始まりましたね」
「そうだね」
訳も分からないままで、結局はその様子をこっそり見ることになった。
でも、どうして俺も同席させなかったんだろう?
彼女の前に立つ女性。
その様子は、何か口論になっている?
握手会をして口論になるなんて。
駆け寄ろうとすると腕を掴まれた。
「もう少し......見てあげていてください」
引き止めたのは澄空さんで、みょうじさんと仲の良い彼女がそう言うなら何か事情があるんだろうけど......。
その後もそういう様子が何度か見られた。
次に彼女の前に立つ女性。
あの人......どこかで。
長い髪に差し出した手は左手。
でも......どこで......?
記憶を辿ろうとすると鋭い痛みが走った。
頭が......痛い......!
「っ!」
「リーダー?」
うずくまる様子に龍広が声をかけてくれる。
「大丈夫......」
「大丈夫じゃないだろ!顔色悪すぎだ......」
頭の痛みが落ちつくと慌てて立ち上がる。
「増長さん......?」
辺りに響く声は無視でみょうじさんの隣に立った。
「俺、この人.....知ってる?」
「えっ......」
口から漏れた言葉に彼女は酷く動揺する。
分からないんだ。
分からないけど......みょうじさんの側に居ないといけない気がする。
その女性は俺達を見据えて、