【B-PROJECT】あなたの瞳に永遠を誓います......
第73章 変わったもの、変わらないもの
「トゥーンク!可愛いかったです!」
「ありがとうございます。ああ、ワンちゃん!」
「確かに、子犬も......」
「はい、一緒に暮らしたくなりました」
「なまえは前に『ハムスターが好きだ』って言ってたな」
「はい!ハムスターか......でも、家を空ける時間が長いから一緒に暮らすのは無理そうですね。皆さんはいつも一緒だから、楽しそうで羨ましいです!」
「一緒に暮らせるのは、動物だけじゃない」
「ルームシェアとかですか?思い浮かぶ人は一人しかいませんね」
「それって、誰?」
「夜叉丸さんです!昔一緒に住んでたんです!!」
私の発言に増長さんはびっくりしているみたい。
「確かに、なんだかんだ楽しかったので......勝手に検討してみます!」
「あとで怒られるぞ......」
「百くん......鋭いですね」
外に出れば、空に浮かぶのは満月。
「綺麗......」
前にもこんなこと。
帝人さんの退所事件の後だ。
朝までレッスンして、彼らの部屋に泊まらせてもらったよね。
これ以上は思い出さない方が私の為だな......。
色んな出来事がふと浮かんで、苦笑した。
「今から朝までレッスンしますか?」
帝人さんがあの日と同じように声を上げる。
本当にMooNsは仲良しだよね。
見ていると心が温かくなる。
「みかがするなら付き合う」
「俺も付き合ってもいいぞ」
「みんながしたいなら、いいよ」
「はいはーい、俺も!!」
あの日から月日は過ぎたけど、彼らは何も変わらない。
きっと昔から、こういう関係なんだろう。
「なまえチャンも行こうよ!」
「えっと、私は......夜叉丸さんにルームシェアの話をしに行ってきます!速やかに行ってきます!!」
一番の理由は勿論、増長さんに気まずい思いをさせたくな......私もしたくないし。