第40章 嵐の前の暴風
翔「これは俺の憶測だけど、もしかして瑞希さん松岡さんの事調べてたんじゃない?だから知ってたんでしょ?」
瑞「…うん…だって智、前に何度かイギリスで会った時、松岡の事よく話してたから…婚約したっていっても子供の時だったから不安で…」
…え?そ、そうだったっけ?
翔「その婚約も、松岡さんの事が気になったから?」
すると瑞希はコクンと頭を縦に振っていた
よくよく見ると、瑞希はうっすらと涙を滲ませていた
瑞「あの時…イギリスに行く話が出てたから…智の事取られたくなくて…」
智「瑞希…」
そんなに俺の事…
気持ちは嬉しいけど俺は…
雅「翔ちゃん…その洞察力って…?」
翔「…多分、俺と雅紀…それから和也と潤の関係も気付いてるよね?」
智・雅「えっ!?」
ま、まじか!?
瑞「…2人とも雅紀と和也の好みに当てはまるから…」
雅「な、何で解ったの?翔ちゃん…」
翔「初めて俺に会った時、俺は雅紀が拾ってきたって言ったんだ。その時はあまりにも突拍子もない事言ってくるなと思ったんだけど…」
うん…確かにな…(いくら雅紀でも大人の男なんて拾って来ねーよ)
翔「けど、潤に対しても和也の追っかけって言ったらしくて、推理としては的外れなんだけど、着眼点は鋭いな…って思ってたんだ」
智「そう言われれば…そうだよな…」
瑞「…やっぱり智のアシスタントっていうだけあるわね…さすがだわ…」
そう言われて翔くんは、ふっ…と微笑んでいた