第15章 空から落ちてきた天使(9)
~雅紀side~
潤の怪我も大分良くなり、もう起き上がっても大丈夫だというので本人の希望で
潤「空ーおいでー」
空「あー」
空を連れて病室に来ると、潤が早速抱っこしようとしていた
翔「大丈夫か?潤…」
潤「大丈夫。無理に動かさなきゃ、そんなに痛みはないから」
…見てる方が怖いんだけど…
こっちの心配を他所に、潤は空を膝に乗せて
潤「空ー久しぶりだなー、元気にしてたかー?」
空「きゃっ、きゃ。だー」
まあ…お互い嬉しそうだからいっか
潤「そういえば、今日和と智兄さんは?」
雅「智兄は依頼、和も舞台稽古に行ってる」
潤「…そっか…」
…?なんだ…潤急に沈み込んで…って、そっか…
雅「そういえば、和は最近忙しくて来れないもんな。大丈夫、近々休みに…」
潤「そうじゃないんだ…何か和…俺の事避けてない?」
雅「へ?」
和が潤を避ける?んな、バカな…
気のせいだって言おうとしたら
翔「…やっぱりそう思ったか?」
えっ?翔ちゃんも思ってたの?
潤「ん…だって俺が一般病棟に移ってから、あまり来てないよ?来ても少し話をする程度で直ぐ帰るし…」
翔「以前、潤が記憶喪失で入院してた時は、舞台があってもほぼ毎日病院に行ってたのにな…(『ひとつ屋根の下』第39~46章)」
雅「…ケンカでもした?潤…」
潤「してないよ。それどころか、ほとんど話もしてないよ」
…そういえば最近あまり元気ないけど…
その事と関係あるのかな?