第1章 epilogue
_やだっ
__やめ、…って!!
___だれか…
もうダメだ、そう思うとまた「あの」声がする。
『もう大丈夫だ、心配しなくていい。』
「…っ!」
がばっ!
そんな効果音がピッタリな勢いで飛び上がり、起きた。
部屋は暑くない、むしろ涼しいくらいなのに、汗で服が張り付いて気持ちが悪い。
「はぁ…最悪。シャワー浴びよ。」
いつもより早く目が覚めたしと、そう独りごちた。
浴室に入り、蛇口を捻ればまだ冷たいままの水が勢いよく飛び出す。
その冷たさに少し身を引きそうになるのをぐっと堪え、冷水を勢いよく頭から被った。
(このまま全部、水と一緒に流れてしまえばいいのに。)
そんな、自嘲の念に駆られた。
次第に水は温まり、漸く胸のざわめきも収まっていった。