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stride‼︎

第3章 ハンバーグとギターとキス


「…っ…。はぁ。」
あまりにも長いキスに唇を離したときには、足に力が入らなくなってしまうわたしをしっかり抱きしめて、目の少し下、頰の上らへんにもう一度、今度は優しいキスをしてくれる。
心臓がバクバクうるさい。

「充電完了。」
そう言って最後にぎゅっとしてから日々人が離れる。
見上げると、すごく優しい顔で微笑んでいる。
それでやっとわたしも笑える。

「下まで一緒に行くね。」
「え?寒いしここでいいよ。」
渡した上着を着ながらそう言う日々人を置いて、わたしもダウンを着込む。
「その方が少しでも一緒に居られるからいいの!」
すると日々人は少しくすぐったそうに笑って、じゃあお言葉に甘えて。
と手を繋いで、下まで行く。

外は雪は降っていないが、痛いくらい寒い。
手袋をしていない日々人に、今度手袋をあげようと思う。

自転車置き場から自転車をだす日々人に、「気をつけてね。」と声をかける。
「ん。ゆめは明日仕事だよね。頑張ってね。」
自転車を片手で支えながら、クシャリと頭を撫でてくれる。
「うん。ありがとう。」
最後にもう一度軽くキスして、お互い「おやすみ。」と言って日々人が自転車に跨り、あっと言う間にみえなくなってしまう。
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