第24章 SSS キャラ×男主(―/30日更新)
★FAバッキー&スティーブ(屋台巡り主続き)
スティーブの家でバッキーの送別会をする事になっていたから三人で帰路に着き次第、酒類とおつまみを用意して乾杯した。バッキーと俺が並んで正面にスティーブが普段の座席順なのに今日は何故かスティーブが俺の真横に腰を下ろした。しかも怖いくらい近い。
「レイン、今日は泊まっていくだろ?」
「バッキーんちに行くつもりなんだけど」
「つもりなら今からでも予定変更だ。決まり。僕の家に泊まるんだ」
「よく分からないけど……うん、じゃあそうする」
同じ高さにある大きな瞳は俺の返事を聞いた途端に三日月の形になった。笑うにしてもいつもより悪意があるというかなんというか。細い腕が俺の腰を抱き寄せるから余計に意味がわからない。助けを求めるようにバッキーを見れば、にやにやとだらしがない笑みを浮かべながら「俺が出発するまでにお前らの関係が白黒着きそうで良かった」と言った。
★LoTキャプテン・コールド&アトム
いま俺はふたりの男に口説かれている。正しくは口説くための練習台となっている。ソ連の時のリベンジを兼ねているのだろうけど、失敗したレイはともかくスナートまで乗っからなくて良いのに。
レイは正統派で、食事に誘う台詞を主軸に知り合う事から始めようとするから紳士的な印象を抱かせるし、スナートはこちらの好みに合わせて話題を提供して魅力的だと思わせる術に長けていた。
「レイがスナートみたいな口説き方したらグッとくるなぁ。ギャップがある。爽やかで賢そうな見た目から色気のある台詞は悪くないと思う」
「僕が彼みたいに? お断りだ」
「君がどう思うかは関係ない。相手がどう思うかが大切だよ」
「言うねぇ」
スナートは椅子にふんぞり返りながら俺の台詞に嗤う。「相手の気持ちが分かるなら是非見本をみせてもらおうか」とも。墓穴を掘ったなぁと気が重くなるけど何かやらないと彼は収まらない筈だ。仕方なくスナートに近付いておもむろに覆いかぶさり耳元で囁く。次第に赤くなるスナートが少し可愛らしかった。
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