第1章 1 (裏なし)
「ソフィア!寝坊したの!?バッカじゃない!?」
笑いながらリアが私の背中をバンバン叩く。
「集会はもうとっくのとうに終わったよ。
あー、でも大丈夫。
乱れに乱れた憲兵団だもん。
上官方はあんたがいたかどうかなんて気にしてないよ。」
「そっか…よかった。
で、集会はどんな内容だったの?」
リアは眉をひそめてため息をついた。
「なんか大仕事が来ちゃったよ。
明日、命懸けピクニック集団がこっちに来るんだって。」
命懸けピクニック集団。
それって…
「調査兵団…?」
「そ。なんか団長が大見栄きったのにこの前の壁外調査で大損害出しちゃったみたいでさぁ。
さすがに憲兵団も黙ってられなかったみたい。」
ドクドクと胸の鼓動が速まっていく。
「……憲兵団に召集されたのは、団長だけ?」
「いや、団長はもちろん、兵士長や分隊長もお呼びだしだよ。
まぁ憲兵団にとっちゃ調査兵団なんてうっとうしいだけだし――――」