第1章 1 (裏なし)
…………落ち着け!!
…………落ち着け!!
「私は…戦わなくちゃ…
戦わなくちゃ…」
兵士なんだ。
生産者に代わって…
「心臓を捧げなくちゃ…」
涙が止まらない。
「…………でも。
…………出来ない。
こんな、怖い巨人に…………………私は…立ち向かえない。」
――――その時1体の巨人が私の姿をとらえた。
私を見て、ニヤァ…と笑う。
そして………
私に向かって1歩1歩…
「い………ぃやぁ…」
体が動かない。
金縛りにあったかのよう。
「いやだ…いやだ…やだ…」
あぁもう距離が100メートルもない。
このままじゃ…
「…………は、はやく立体機動に………うぅ。」
剣の柄を握ろうとしたが、手汗で滑る。
……………もう、ダメだ!!