第7章 7 (裏あり)
「おい、ソフィア。
お前、この会話何回目だと思ってる。」
「ん?」
「俺が髪を切れと言うたび、お前は嫌だ嫌だと騒いだじゃねえか。
突然何だ。」
「いや、壁外調査の度にヒヤヒヤさせてるならさ。
申し訳ないし、ね。」
「………………。」
「ずっとロングだったし…うん…」
「お前何かあっただろ。」
「え?」
「だから、何かあっただろ。」
「………………。」
看破されたか。
「朝飯の時は俺の顔を見てため息をつき、そのまま夕方まで死んだ顔でベッドに寝転がり…
しまいには髪を切ろうってか。
突然何だ、気持ち悪い。」
「ちっ…」
つい舌打ちをする。
なんでこの男にはお見通しなんだ。