第6章 6 (裏なし)
「たぶん…冬になると流行る感染症の類いだろう。」
エルヴィンは心配そうに顔を歪めながら言う。
「あれかい?
熱がうんと上がって、全身の関節が痛くなっちゃうやつ?」
ハンジはウーン…とうなりながら頭を抱えていた。
「とりあえず、ハンジ。
部屋を出よう。
ソフィア、悪いがしばらくは許可なく部屋を出ないでもらいたい。
他の幹部にうつしてしまったら困るからね。」
「……………はぃ。」
朦朧とした意識の中、なんとか返事をする。
今日の朝、起きたら体が一気にだるくなっていた。
起き上がるとめまいがする。
信じられないくらい体は熱い。
冬になると流行る感染症に、私もかかってしまったみたいだ。
「1週間くらい寝ていれば治ると思うから…
ソフィア、お大事にね。あ、リヴァイにはしばらくソフィアの部屋に行かないように言っておくね。」
そう言ってハンジとエルヴィンは私の部屋を出ていった。