第2章 興味
興味
リヴァイはその足で訓練兵教官室のキースを訪れた。
「夜分悪ぃな、キース。」
「リヴァイか、こんな時間にしかも訓練兵団に一体何の用だ」
「・というガキの成績を見に来た」
「・・・か、あの劣等生になんの興味を持ったんだ?」
「さっき、外で1人で訓練していた」
「気まぐれか、調査兵団ならば向かねぇぞ。座学は訓練兵団設立以来トップの成績だが。」
「エルヴィンを上回る成績だというのか?」
「ああ、あくまでも座学だけだが」
さも面倒くさいと言うようにキースはリヴァイに手渡す。
報告書には座学と精神力・目的意識に関しては高評価が
ついているものの対人格闘など技能面での低評価が目立つ
「ふん…悪くない」
「リヴァイ?」
「これ程の座学の好成績だ、作戦立案には好都合だ。」
「リヴァイ、今後彼女が技能面で着いて来れるとは思えん。現に立体機動のバランスさえ・・・」
そうキースが言いかけた時である。リヴァイは不敵な笑みを浮かべこう言った。
「アイツはもう、バランスを取ることができる」
「まさか!」
「俺が教えた、アイツは言語化によるコツを教えれば出来るようになる」
キースは信じられないと言うように怪訝な表情でリヴァイを見上げる
「アイツの表情も悪くねぇ、どうだ?キース、しばらく夜間あのガキを俺に
預けてみる気はしねぇか?」
「!お前は調査兵団だろ訓練兵団ではない、まさか調査兵団に引き抜こうと言う気か?」
「残念ながら我が調査兵団は死亡率が高いゆえ慢性的な人材不足だ。訓練兵から勧誘するのも悪くねぇだろ」
「やれやれ・・・この話はエルヴィンを通してからにしよう。しかし通常訓練だけであの子はヘトヘトだぞ。」
「補習だと言っておけ、まだガキだ。無理はさせねぇ。」
そうリヴァイはいうと用は済んだというように部屋を後にした。