第11章 笑わない理由。
★★
ー部室前ー
・・・・・・。
やっぱり部活は休みじゃなかったんだ。
リコちゃんが皆に私の過去の話をしてる。
リコちゃん泣いてる?皆、静かに聞いてくれてる。
ズット心の奥に閉まっていた過去の話。
目を閉じて、リコちゃんの話に耳を傾ける。
思い出さないようにしてた。
ズット忘れたふりをし続けてきた。
皆、この話を聞いて、私の事、嫌いになったりしないかな?
私が、遠くの声聞こえちゃうせいで、嫌にならないかな?
皆の答えを聞くのが怖い。
私、皆に拒まれたらもうどうすればいいかわからない。
怖い・・・・・。
傷つくのが怖くて、友達を作ってこなかった。
でも、順くんが言ってくれた。
日向「あいつらは誰もお前の事悪く言ったりしねーよ。皆お前の事大好きだかんなー。」
って。
信じたい。でも信じられない。
っ!?
気づけば目から涙が溢れ出てた。
皆の答えを聞くのが怖くて、私は部室の前から離れた・・・・
ポケットの中では携帯が震えてた。
ブブブッブブブッ
・・・・・・・・・・・・・。
ピッ
「・・・・・モシモシ・・・・」
私はそのまま屋上に歩き出した。