第127章 好きな人。
★黄瀬涼太★
俺は青峰っちと桃っちと別れて一人夜道を歩いていた
暗いはずなのに、自分の吐く白い息はハッキリと見える
その息を見るたびに寒さを実感する
冬だから寒いのは当たり前
けどそれだけじゃない
に振られてぽっかりと空いてしまったこの気持ち
俺はまだ、こんなにものことが好きなんだ
「好きな人が居るの」そう言って、凄く申し訳なさそうな顔を見せた
俺はそんな顔をしてほしくて好きだと言ったんじゃない
が幸せそうに、優しい顔で笑っている姿を見たいんだ
だから今度集まる時、俺はと赤司っちとの仲を全力で応援する
それで二人がうまくいったら・・・
そしたら納得できるのかな
黄瀬「あー、何で俺じゃないんだよっ・・・・」
悔しい
苦しい
辛い
なのに・・・・
黄瀬「何でまだこんなにも好きなんスか・・・・」
静まり返った暗い夜道
俺の声だけが響く
黄瀬「・・・・・くっ・・・」
見えるのは俺の吐く白い息だけ
誰にもみられることのない涙は、俺の頬を何度も何度もつたった