第115章 失う。
赤司「やぁ。久しぶりだね」
「赤司君・・・私、征君に話があるの」
赤司「キミの言う赤司はもう存在しない。諦めろ」
「存在しない?どういう・・・ことなの」
赤司君が発した言葉に・・・緊張が走り、ゴクリと息を鳴らしてしまう
私が求めている征君はもう存在しない?
「それってどういう・・・?」
赤司「あいつではお前を守ることができない。バスケでもそうだ。あいつのままではきっと負けていた」
「だからって・・・」
赤司「あいつが自ら望んだことだ」
「自ら・・・?」
赤司「そうだ。あいつが僕を求めたんだ。そして自分が出る事をやめた」
「そんな・・・」
赤司「何も心配などいらない。僕もお前を愛してる。以前の僕よりもずっと・・・・。こっちにおいで」
征君はもういない・・・
本当にもう会えないの?
突然の別れに・・・・驚くことしかできない
目の前にはちゃんと赤司征十郎が居るのに・・・
どうして・・・・
征君はいないの?
放心状態の私を、赤司君は強く抱きしめた
苦しくて・・・痛いほどに