第11章 裏/時が経っても
紅郎くんのお家にお泊まりして、久しぶりにセックスをし た。忘れていた感覚が一気に蘇って、雰囲気に流されて、紅郎くんを求めた。結果的に気持ちよすぎていきすぎて、私は限界が来て意識を失ってそのまま寝てしまった。
「大丈夫か?」
「うん…なんとか…」
「本当にそれで学校行く気かよ」
「友達に手伝うって約束してたから」
朝、起きたらやっぱり久々にやった反動か身体がだるくて、でも不思議とスッキリした感じ。昔も紅郎くんとやった直後は身体がだるくてよく家までおんぶで送ってもらったものだ。
「またおんぶするか?」
「さすがにもう歩けるよ」
「それもそうか…あ、そうだ」
「なに?」
「髪、いじっていいか?」
「本当にしたかったんだ…」
世間はお休みの日だけど一緒に朝ごはんを作って食べて、髪を紅郎くんに結ってもらった。そのまま一緒に学校まで行くことになった。一緒に行くのはマスコミ的によくないと思ってたんだけど、恋人と一緒にいるのにそんなの気にするなって逆に言われて、そうすることになってしまった。
「そんじゃあ帰り連絡しろよ」
「紅郎くんもね」
「あ、そうだ」
「今度はなに…?」
校門の前で分かれようとしたら、紅郎くんが頬に手をかけて来て顔を近づけてきた。
「紅郎くん、どうかした?」
「無茶すんなよ。昨日は俺がさせちまったけど」
「最後のはいらないから…それじゃあ、行くね」
「あぁ」
普通科の校舎に私は向かった。