第1章 噂
街は週末を迎えるせいか、人で賑わっている。
お目当ての店は、通りで1番奥の店だ。
カランカラン
『おー! 兵長さん いつもご苦労様だなー!!!
いつものだろー!
直ぐに包んで渡すからー!!!!』
ここのマスターは、うるさいぐらい明るい奴だ。
『ああ 頼んだ。』
いつもこの時間帯に来るときは、
店はガランとしているが、
今日は人が多い。
『いつから ここの店は こんな繁盛してんだ。
なんか セールでもやってるのか。』
『あははは!!!!!
兵長さんよー! 理由はただ一つよー!!!!
ウチにね 看板娘が入ったんだよー!!!!』
そう言った、マスターの視線の先には、
ブロンドの髪を束ね、
小さい顔に薄緑の大きい瞳、
スラッとした細い身体、
白い肌、
この店に不釣り合いで、
でも少し、素朴さが似合っているのか、
矛盾しているようで、
していない、
だれが見ても、美少女と答えるであろう、
美しい娘がレジをしていた。