第29章 海
夕陽が傾きはじめたころ、兵舎に着き花壇にきた。
この花壇ももう2年にもなる。
2年前、
笑顔で話しかけるユカがここにはいた。
俺だけ時間が止まっている気がする。
、、、、、
日中は多くの人達が出入りしている白い建物、
何を思ったのか、病院まできてしまった。
既に夜になっているから、人がまばらだ。
病院から出てくるのは、職員だろう。
ユカはもう帰ったかもしれないと、
思いながら、電気がついている窓を眺める。
、、、、、
その時、見覚えがある人影が病院の入り口へ駆け寄った。
『ユカさん、おつかれさまです。』
俺は驚きで信じられなかった。
『ごめんね、待った?。』
『いえ!!、どこ飯食いにいきます?』
『そうだね〜。空いてるお店にしよっか。』
2人は仲睦まじく歩いて行った。