第12章 心
墓地から離れようとしたとき、
一枚の紙が隙間に挟まれていることに気が付いた。
ユカからだった。
((リヴァイ兵長。
きっとここに、来てくださることを分かっていました。
この前は、酷いこと言ってごめんなさい。
あなたの愛が、嬉しくて深くて、
でも、受け入れる自信がなくて。
私は誰のものにもならないって、自分に言い聞かせて。
冷たい態度をとっていました。
そして、誰かが、私のことを狙っていますね。
兵団に居ては、迷惑がかかります。
試験はどんな形でも受けたいと思います。
忘れて下さい。))
手紙を持っている手に力が入る。
『なにが、忘れて下さいだ。勝手な奴だ。』
ユカのことを、
守れなかった自分を悔やんだ。
もう会えることは、ないのか。
必ず、
探し出してみる。