第12章 心
エルヴィンに呼ばれた。
『なんだ。こっちは、気分が悪いんだ。』
ユカとのことで、調子が出ない。
『その気分が悪い原因についてだが。』
『どういうことだ?』
『彼女の能力を守るために、調査兵団で匿っている。
だが、兵士内で狙っているものがいる。』
『兵士内?!だと?!!』
『この小さい世界は、これから変わろうとする。
その動きに紛れて、彼女の身元や力に気付いた者がいる。
リヴァイ。
彼女を守れ。
私には、それはできない。』
そう言いながら。エルヴィンは、失った部分を触る。
『敵は、必ず仕掛けてくる。
彼女から目を離すな。』
何かが迫っている。
ユカ、
お前には、求められてなくても、
誰からも傷つけたりはさせない。