第1章 プロローグ
紫沫SIDE
遂にこの日がやってきた。
目の前にそびえ立つのは、全国にあるヒーロー科の中で最難関と言われる雄英高校。
(貴方もここにいるのかな…)
あの日から私の周りの環境は変わってしまったけれど。
それでも、この想いだけは変わらないまま。
まさかまた貴方と同じ学校に通う事になるだなんて夢にも思わなかった。
会えるかもしれないと思うと少しだけ期待してしまう自分がいる。
少し肌寒さの残る春風に後押しされながら、不安と期待の入り混じった想いを抱えつつ、私は一歩を踏み出した_______
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