第4章 ターゲット
主人公サイド
休み時間になった瞬間、
いじめっ子A「ちょっと来てくれないかなぁ?」
クラスの女子三人に呼び出された。
一人目は小学校のとき、私をいじめてた人で、凄く性格の悪い、いじめっ子A。
見る限り、私、お嬢様なんですぅ♪感が溢れ出ている、ぶりっこ。
二人目はいじめっ子B。ぶりっこでは、ない気がする。でも、いじめっ子Aをすごい真似してるの、はわかる。仕草とか。
三人目の、いじめっ子Cも、ほぼ、いじめっ子Bと一緒。
--------------------------------------
女子が“来て”って言って、つれていくのは大体トイレ。
しかも、呼ばれた内容はすぐにわかった。
だって相手は性格が悪いんだもん。
予想くらい、つくよね。
私はまた標的になる。
そういう内容だと思う。
しかも、この人達六つ子の事、好きらしい。
嫌でも耳に入ってくる情報で知った。
耳が腐りそう。
トイレにつくと相手はすぐに喋り出した。
いじめっ子A「あんたさぁ、いつまで六つ子といんの?マジうざいんだけど」
この台詞は小学校の時に何回も聞いたから、正直飽きてきている。
いじめっ子B「六つ子の前から消えろよ!」
うむ、これも前回と変わってないな…
セリフのレパートリーが少なすぎる。
でも、私は心の中では色々言えるものの、それを口に出す事が出来ないんだよね。
勇気が出ない。
いじめっ子C「いつまで黙ってんだよ!何か言えよ!」
ドンッ
押されるのも小学校の時と一緒、だから飽きてしまった。
飽きるっていうのも、自分もよくわからないんだけどね…。
小学校の時だったら、このまま続けて蹴られるんだけど…
今日は運良く鐘がなった。