• テキストサイズ

Cherry-pick【名探偵コナンR18短編集】

第21章 緋色の煩悩【赤井秀一】


恋愛なんて当分の間必要無い……と思っていた俺に、恋人が出来た。

話すと長くなるが……その恋人、とは元々、俺が沖矢昴として生活するようになり、工藤邸に世話になるタイミングで同居人として知り合った。

いい歳の男女が同じ家で生活するのだ、肌を合わせるのに時間は殆どかからなかった。

身体の相性も良ければ、容姿も聞き分けも良い、家事もできるし、酒の相手にもなる、同居するパートナーとして、申し分無い相手だと思っていた。それだけだった筈。


しかしある時、彼女の大切な上司があの“組織”に関わり、失踪したと分かった。加えてその“組織”の一員、バーボンがに接触してきた。

俺達はそれをバーボンの素性を見極めるチャンスと捉え、には彼との仲を深めさせ、積極的に彼と接するよう動いてもらった。

そういう経緯ではバーボンとも肉体関係を持つことになった。情報収集の常套手段だ、何もおかしい事はない。

おかげで彼の正体が日本警察に身を置く者だと確信でき、彼の奇襲も躱すことが出来たのだ……

だが彼女がバーボンと仲良くする事に物凄い違和感を覚えたのは確かで。知らない内に俺はに惚れていたんだろう。

組織絡みの事が落ち着くまでは、もう愛だの恋だのは無用だと思っていた。大事なものを作れば、自分の弱みが増えるだけだ。そして失った時の辛さを考えれば尚の事……


しかしまあ……結果俺達は気持ちを伝え合ってしまい……最近恋人同士となった。
が事の重大さを本当に理解しているのかは分からんが……俺にとっての今のは、単なる同居人ではなく、何に変えても守ってやらねばならない、一番大切な存在だ。
/ 632ページ  
スマホ、携帯も対応しています
当サイトの夢小説は、お手元のスマートフォンや携帯電話でも読むことが可能です。
アドレスはそのまま

http://dream-novel.jp

スマホ、携帯も対応しています!QRコード

©dream-novel.jp