Cherry-pick【名探偵コナンR18短編集】
第8章 光の交わるところ【諸伏景光】
情事後。
ヒロくんの腕に包まれながら、色々なことを話した。
「でもゼロが聞いたら驚くだろうな。俺とが・・・」
「・・・私もまだちょっと信じられないもん」
「足りないならもう一回するか?」
「・・・そういうことじゃなくて」
「分かってるって」
「・・・零くんとは今でも会ってるの?」
「いや・・・会ってない」
「そっか・・・元気にしてるのかな・・・」
ヒロくんのそれは何か裏のあるような言い方だったけど・・・私もウトウトしながらだったからそれ以上は突っ込まなかった。
その日はそのままヒロくんの家に泊まった。
名実共に“恋人”となった私達は、その後もしばらく黒田の元に何食わぬ顔で居続けた。
そうなってくると、“ヒカル”と“ヒカリ”のカップルを演じるのも中々楽しめた。
そして数ヶ月後、黒田ファミリーにはヒロくんの本来の職場である公安警察の一斉捜査が入り、集団は解体されることになる。
END