第5章 ネコとの邂逅
「4日後には音駒と練習試合。終わればすぐにインターハイ予選がやってくる。時間がない。でも、お前らは穴だらけだ。
勝つためにやることは1つ」
個々のスキルがある程度はないと、チームプレーは出来ない。
「練習、練習、練習。
ゲロ吐いてもボールは拾え」
正直、一番楽しくない時間だ。
自分の身体が思うように動くようになるための近道はない。反復練習をし続けるしかない。
「オス!!!」
そして午後8時前、合宿用施設に到着。
日向くん、はしゃぎ過ぎ。
「一日中むさ苦しい連中と顔つき合わして何が楽しいのさ」
むさ苦しい連中って…、烏野のバレー部は随分爽やかそうなメンツだと思うけどな。
「「おい月島てめえ、半径500m以内に潔子さんが居る空間はむさ苦しくねえんだよ!!」」
夕先輩、龍先輩、一言一句ハモってる、すごい。
というより、潔子先輩の効果範囲広いな。
「清水は家近いから用事終わったら帰っちゃうよ。いつもそうじゃん」
スガ先輩の言葉に、ガビーンという効果音が聴こえてきそうな表情になった夕先輩、龍先輩は、いきなり揃ってこっちを振り向いた。
「わっ!?」
なんか怖い。
「七瀬は??いるよな!?」
「帰らないよな!??」
近い近い近い。
「私は家、まあまあ遠いので。泊まりますよ」
「「うよっひょーーい!!」」
わぉ、復活しすぎ。
「私、残ろうかな…。羽奏ちゃんが心配」
潔子先輩!?
「いや大丈夫ですよ。潔子先輩は明日からに備えてゆっくり休んでください!」
「そう?」
はい、そうなんです!