第6章 日常
「いいかな?吉田君。」
色気が凄い。キャバ嬢か。と思うくらい…。
「あー、悪ぃ。俺この4人で食いてぇから。他当たってくんねぇ?てか、3人いるんだから3人で食えば?」
「!…」
「っ…で、でも…一緒に食べたいって言うかぁ~。」
「そっ、そう…!お話したいこともあるし…!」
彼女達の狙いは、多分春樹だろう。
「話したいことって何?飯食いながらじゃねぇと出来ねぇの?」
「う、うん。ご飯食べながらお話すると、楽しいって言うかぁ~。」
「それな~。」
引き下がらない3人組。
「いや、翔真は知らねぇけど、少なくとも俺は、お前らと話すより菜月とか佐藤とかと話す方が楽しいし。」
春樹は人の機嫌など考えず意見を言うから凄くヒヤヒヤする。
「うっ…。」
「で、でもぉ…。」
「う…ぅん…。」
「…あっ!さ、佐藤さん、私達と食べたい。って言ってたよね!?」
「えっ…。」
「ほらぁ、この前言ってたでしょ~!?」
半分脅しているようなものだ。麻里はさっきから目が泳いでいる。
「だからぁ~、一緒にお昼食べよ?」
「ね?いいでしょ~?」
「…はぁ…うるせぇブス共だな。」
『え…。』
3人が唖然とした声を同時に出した。
こんな暴言を吐くのはたった1人だけ…。
「しつけぇんだよブス、どっか行け。せっかくの飯がまずくなるわ。てか化粧ケバすぎ、くせぇんだよ。」
「え…えっとぉ…。」
「よ、吉田君…?」
「そ、それって…私達…の…ことじゃない…よね…?」
「…お前ら以外に誰がいんだよ。さっさと失せろブス。」