第1章 1
調査兵団に入団して、2週間になった。
2週間後に初めての壁外調査を控えている。
正直とても怖い。
だけど壁の外の世界を見てみたい。
怖くない、と言い聞かせて思いっきりパンをかじる。
巨人をぶっ潰せば、きっと肉だって、ほかに美味しいものだって…
その時、食堂のドアが開いた。
古いドアで、開ける度に嫌な音がなる。
みんなが一斉にドアに注目する………がすぐにみんな目を反らした。
私も目を凝らしてドアを見る。
そしてゾクリとした。
(リヴァイ兵長だ………)
どうしてこんな所に?とか目付きが怖い…とかいろいろ考えながら私も目を反らした。
「…………おい。」
底冷えする声に皆肩をピクリとさせる。
「ソフィア・シャルはどこだ」
みんなが一斉にこちらを向く。
驚きと恐怖で顔を上げたが何も言えない。
「おい、どこにいるのかと言っている。」
明らかに不機嫌になりだした声に私は慌てて挙手した。
「私…………です。」