第9章 第9話
半信半疑のまま、俺は自宅マンションの付近を探して回った
しかし近くに翔くんの姿は確認出来なかった
潤「…そういえば近くに公園があったな…」
これで見つからなかったら他を探すか…
俺は急ぎ公園に向かうと、誰も居ないと思われていたベンチに人影が見えた
潤「まさか…本当に…?」
急いで近付くと、その人影は翔くんだった
潤「翔…くん…」
俺が声をかけると、項垂れていた翔くんの身体がビクッと跳ね、恐る恐るといった感じに顔を上げてきた
翔「…潤…くん…」
潤「良かった見つかって…さっきは…」
俺が話しかけると翔くんの瞳からポロポロと涙が溢れだし
翔「…ごめ…なさ…」
潤「…え?」
翔「ごめんなさい…ワガママ言わないから…潤くんの言うように俺…帰るから…だから怒らないで…」
潤「翔…く…」
翔「ごめん…なさい…好きになってごめ…」
潤「翔くん!?」
翔くんはずっと謝り続け、そしてその場に倒れ込んでしまった