Sapphire〈小悪魔系男子にご注意asobase?〉
第29章 小悪魔で…卑怯で…でも
翔sid
翔『二宮さんこそおバカ…… 私の為に傷付けられて欲しく無いです……』
? ナ?? 二宮さん?
左手で、シャープで綺麗なラインのアゴをさすりながらブツブツ……
もう…… 色々卑怯よ!
だって…… 可愛い系の顔だちで、知識も豊富そうだし…… クラスの女子なんか色めき立ってるし…… 何でも揃ってるって…… 人との距離感の詰め方上手くて
私が死んでも真似出来無い、人とすぐ仲良くなれる術まで持ってて……
卑怯だ!
けど、何回も助けてもらって。何も言って無いのになぜか分かってくれて……
カズ『翔ちゃんこそ小悪魔!』
フイに叫ばれた?
私は可愛げ無い女だ……
翔「だから! 小悪魔は二宮さんですってば! 卑怯だ!」
言い返す様な…… 支離滅裂な私に
カズ「翔ちゃんどうした? 大丈夫か? ゴメン心配掛けて…… 大丈夫だから……」
違うの…… また反対に心配されるとか…… 私何やってんだろう?
うっ、うう……
翔「もう…… 訳分かんない……」
カズ「翔ちゃん?」
茉莉「二宮くん。談話室で……」
茉莉ちゃんに迄迷惑掛けて……
茉莉「私、教室戻ってるね」
ー談話室ー
カズ「俺の卑怯な所…… 直すから教えて?」
ホントに……
翔「ゴメンなさい二宮さん……」
カズ「ナンデ? 謝るの?」
翔「二宮さん、人と直ぐに仲良くなる術を持ってて卑怯。人の気持ちを直ぐに察してくれるのも卑怯。人との距離感の詰め方が上手くて卑怯。女子より可愛い系の顔だちで色んな知識も…… 羨ましい……」
呆れたよね? ……
私の為に、二宮さんが傷付けられ無い様に……
離れよう……
嫌いになってくれた方が……
カズ「何ソレ? どこ行くの? ツラカッタよな? 嘘っぱちを真実みたいに言われて…… 今みたいに吐き出せ? 溜め込んで我慢して諦めなくていいから…… 心配すんな。俺が翔ちゃんを嫌うなんて事ねぇから」