Sapphire〈小悪魔系男子にご注意asobase?〉
第16章 それぞれの男子達の愁い、思惑
翔side
妃那ちゃん、いつも私が話すキッカケを作ってくれたり、フォローしていつも助けてくれたね
翔「家入った時、凄く鉄の匂いみたいなのがして……リビングのソファの脇で妃那ちゃん倒れてたの。キッチンであの人が…… 信じられなくて……お母さんが出てって1年近く、あの人の気持ちがどんどん荒んでいるの気づいてた。で、もそれでも仕事は何とか行ってたから……決して、楽な暮らしと言えないけど頑張れそうかな? って思ってたのに……妃那ちゃん『ゴメン翔ちゃん……』って呟いた後……うん、その時に、チラッて自分の手を見て凄く悲しいそうな顔して……意識が……うん、だから知らないんだ……」
智side
妃那ちゃんに聞いた話と繋がったけど『だから知らないんだ』って何を?
妃那「凄い雪だったのに、翔ちゃん本を買いに行くとか言い出して……あの人と喧嘩になるんだろうな? と思ったけど、いないに内にと思って『色々準備とかで8月の終わり迄……』って話しして……そしたら『誰がメシ作るんだ?』って言い出して。だからこれからの事を話し合おう? って言おうとしたんだけど……急に怒り出して……気づいた時には……翔ちゃん戻ってきて……後は……」
わっかんねぇ? どこに掛かる『だから知らないんだ』?
ん? あ! 翔ちゃん
翔「智さん……聞いて下さってたんですね?」
たく……二宮くん、いつのまにか椅子ずらして、オイラの事翔ちゃんに……気付かせるとか、キミは何歳なんだ?
智「あ、うん、聞くよ?」
カズside
……幼馴染み……か……翔ちゃん、大野さんの前では柔らかかい表情出来んじゃん……
俺、最初の入り『オマエばか?』……女の子に『ばか』は無いわな……ん?
カズ、智side
(翔ちゃん……俺の事見て? 微笑んだ……?)
翔side
涙が急に溢れて来て……優しくて温かい智さん、さりげない優しさの二宮さん……
翔「二人に思われている女の子幸せですね……」
カズ、智「は……?」