Sapphire〈小悪魔系男子にご注意asobase?〉
第75章 思いの行き違い
カズside
後日
ようやく俺は、初デートに誘うことが出来た
(もんじゃ焼きを食べた日は、翔ちゃんから誘われた初デート。今日の日が俺の中での初デートなの)
東京タワー近くのカフェでランチです
カズ「それにしても凄かったな。怒涛の告白タイム」
翔「思いを吐き出す事で…… 自分の中の後悔の念が少しでも軽くなるのなら。それに…… あの場でも言ったけども、私の中では解決した事……ですから」
カズ「クールだね…… 翔ちゃん……」
翔「言い方に語弊ありましたね。私も、あの人に思いをぶつけてスッキリしたから。きっと母達も。それにその事で一生後悔したまま、その事に縛られたまま生きて欲しくないから…… もう『大丈夫』って『心配いらな』いって伝える事で、皆で、前を向いて歩んで行けたら。もうその事で悩んで欲しくないから……」
カズ「俺こそ間違えた。ゴメンね。そうだね 翔ちゃんは、優しい子だもんね? 相手の事を思って…… そういう子だもんね」
そう言うと翔ちゃん、堰を切ったように泣いちゃって
翔「親だけじゃないですもん。ウチは。私達、子供も皆が皆、それは相手を尊重して。では無く、遠慮からでも無い。ただ自分が傷つくのが嫌だから…… その結果壊れてしまった。当然の結果だったんです。皆でするべき事をしなかった……」
胸が痛くて切なかった……
皆が…… って言いながら自分がって
自分を責めてんじゃ無いの?
スッキリしたとか言いながらさ……
カズ「俺の家も同じだよ。父親の話はタブー……俺は自分の思いで、姉ちゃんに『私が婿を取るから大丈夫! だからカズ頑張って!』って言わせてさ。俺の我を通す事で、他の家族の人生縛り付けたんじゃないかってさ」
翔「二宮さんの人生、私が縛り付けてんじゃないですか? 私と『マタ逢おう』って約束しちゃったからその為に……」
カズ「怒るよ…… 翔ちゃん。俺は、俺の思いで翔ちゃんと『マタ逢いたい』と思ったんだ。それから、スッキリしたとか言いながら、まだ自分のせいって思ってるんだろう? 思いを吐き出せ! 言っただろう?」