Garnet 真恋 ~初恋と宝石Ⅲ~ Kazu.N
第119章 お互い様だね
翔side
カズ「翔ちゃん、明後日休みだよね?」
カズさんのお母様と、お父様からチーズケーキと大福を頂いて
(子供達きっと喜ぶよね?)
ナンテ、膝の上の風呂敷に包まれたお土産を撫でながら
(綺麗だな…… 赤い生地に、淡い桜色と白の桜の花が。最近風呂敷余り見なくなっちゃったけど、素敵だな)
ナンテ考えてたら、不意に、カズさんが話し掛けてきたの
翔「ハ、ハイ休みです」
私の言い方が可笑しかったのか、カズさんが笑いながら……
カズ「明日…… 二人仕事を頑張って(笑)。明後日デートしよ?」
涙が出るほど嬉しかったの
だって
カズ「初デートでちょっと微妙な空気になっちゃったし。翔ちゃん、俺の親に対して『女のケジメ』って。すごい誠実に向き合ってくれて嬉しかったからさ」
って言って下さったの
翔「そんな事。カズさんだって『男のケジメ』って、私の親と、兄達に誠実に向き合って下さいました。こちらこそありがとうございました」
カズ「全く。翔ちゃんて子は……」
その後、カズさんは何を言おうとしたのか……
口をつぐんじゃったんだけど……
カズ「所で翔ちゃん、風呂敷撫でてたけど何で?」
(見られてたんだ……)
ちょっと恥ずかしいなぁ。だって、運転しながらとか…… カズさんって、ホント何でもお見通しで
ちょっと怖いな。ナンテ
翔「赤い生地に、淡い桜色と白い桜の花びら綺麗だなって。今は、あんまり風呂敷を見ないなって思ってたんです」
カズ「マジで俺、翔ちゃん選んで良かった……」
カズさんがちっちゃな声で呟いたんだけど……
聞こえたけど……
(その意味聞かない方が良いよね?)