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Garnet 真恋 ~初恋と宝石Ⅲ~ Kazu.N

第55章 萌ちゃんのサプライズ 


 カズside

 翔『二宮さんバイトを辞めさせて下さい』


 目の前のグラスの氷は、とうの昔にアイスコーヒーに溶け込み


 グラスが水滴でびしょ濡れ…… コースターも……


(…… 現実逃避している場合じゃねぇし!)


 かなりの時間が過ぎてた。思考回路が少しクリアになってきた所で


 とにかく! 



 カズ「翔ちゃんに逢いに行こう!」


(だってもう逢わない! と言われた訳じゃないし?)


 へ理屈をこねながら園に向かおうと

 ふと…… テーブルに目をやると翔ちゃんの分のアイスコーヒー代……

 全く…… 女の子にさ奢らせるわけないじゃん? 


 逢いにいく理由沢山あるんだよ? 


 カズ「翔ちゃんに逢いに。子供達に逢いに。アイスコーヒー代返して…… 萌ちゃんの話聞かなきゃ…… あー俺ヤバイ奴だ……」(苦笑)


 車を運転しながら独り事をブツブツ……

 車で良かったよ……


(俺意外と冷静かも……)


 萌ちゃんの話…… 思い出し笑い出来るくらいにね……


 翔『萌ちゃん、園を退園した翌日に園で皆と宿題を……』


 食事会の後からお父さん、義理のお義母さんと暮らし始めたって……


 カズ『戻って来ちゃったの? 可哀想に……』

 翔『(苦笑)二宮さん、外れです。萌ちゃんお父さんに『希望は?』と聞かれて『私が園に行きたい時自由に行って良い?』って約束を取り付けたらしくて、チョー先生は勿論OKですしね』


 萌『翔センセ? サプライズ! 驚いた? (笑)』

 翔『涙のお別れ会…… あれは何だったんだろう……(笑)』


























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