Orange Topaz~初恋と宝石~【kazu.N】
第57章 憂うつな果実達~苺.檸檬.杏~ 檸檬編
アタシが大変だから
ヤマト『朝は起きなくて良いよ』
って…… 優しい人に……
ヤマト「亜子? どうした何があった?」
もう…… 言葉が…… 勝手に……
ウウンただの八つ当たり……
亜子「アタシ子供出来て凄い不安でっ。なのにヤマトさん…… 聞いてくれないし……アタシが大人の女性じゃないからっ!」
もう支離滅裂……
聞いてくれない? アタシが相談しなかったの
大人の女性はクールなんだからって
ヤマト「亜子そんなに悩んでいたの…… 俺が悪いんだ。亜子はしっかりしてるからって…… お義母さんや、俺の母さんに相談してんだろって勝手にさ。何より俺の大人の女性好き発言が亜子を追い詰めてた…… 俺、言ったと思うけど? 大人の女性なんかより亜子みたいな『可愛い子が好き』だって。ただカッコつけて言ったの。亜子苦しめてたね。本当にゴメン……」
亜子「アタシが悪いの。自分が相談もしないでおいて、ヤマトさんが悪いって…… 子供っぽいと思われた。嫌われちゃうっ! だってずっとずっと思ってたヤマトさんに嫌われたらアタシ……」
ヤマト「檸檬ちゃん…… その可愛さ…… 俺だけにして頼む……」
俺だけに…… ナンデ?
ヤマトさん……
悩んだりとか…… 困った時にする
右側のこめかみを右手人指し指で
トントンしてる……
ヤマト「とにかく! 俺は、亜子が大切だよ? お腹の子供もね!」
その一言で……
やっぱりアタシ子供だ……
憂鬱が少し晴れたから……