Orange Topaz~初恋と宝石~【kazu.N】
第3章 憂鬱1号~苺~
のん「何?」
思いきり、不機嫌な事声出ちゃった。
だって、言われる事分かってるもん。
(ヤマト)『のんいつ帰って来るんだ?』
はぁ、ずいぶんなご挨拶ですね、お兄様……
のん「しつこい! ヤマトにい!」
ヤマト『な! 誰に向かって物言っているんだ?』
のん「パパからO.K.もらっているしヤマトにい達も同意したじゃない!」
ヤマト『だ、だけど、俺はのんの事心配して!』
5つ上の兄ヤマト……いつも逆らった事ない妹の強い口調に面食らっているのか……
ヤマトにいは、頭が良くいつも理路整然と物を言ってくる。
優しいし、可愛がってくれるけど俺の決めた事に従っていれば間違いない! 的な、少しえらそうな所が……時々ムッってしちゃうの。
て言うか……
のん「もう子供じゃないもん! いい加減うるさく口出しして来ないで! 亜子と結衣と約束してるから!」
ヤマト『オイ! のん!』
腹立たしくて、乱暴に携帯の通話ボタンを押し切ってやった。
私もうすぐ23才だよ?
そりゃ、少し身体が丈夫じゃないから心配してくれてるのは分かるけどさ……
子供の頃から父親や兄達に、あれしちゃダメ! これしちゃダメ! って。
悔しくて、涙が出そう……感傷に浸っていたら、
再び携帯の着信音……
またしても憂鬱の原因から