Orange Topaz~初恋と宝石~【kazu.N】
第95章 授かった命~K~.~苺~
のんちゃんから
のん『病院に居るの』
って言われてさ
着いたら、待ち合い室にお義母さんと居たんだよ?
カズ「本当ですか!?」
松岡「この様な事嘘ついてどうする?」
だってさ!
松岡「予定日は来年の1月末頃かな?」
落ち着いてなんて!
無理だってば!
でしょ?!
-リビングソファ-
カズ「のんちゃんにさ『病院に居るの』って言われてさ、途端に耳がバカになったみたいに聞こえにくくなってさ。焦っちゃって俺。で、病院に着いたら、のんちゃんは、ナンカさブスッとした顔してるし、お義母さんは『夫婦での話し合いは後で。って事で。取り敢えずカズくんは松岡先生にお話を聞いてきて。ね?』って言うしさ」
のん「夕飯の事は伝えたし、サプライズで、カズくんを驚かせようかな? って。でも、亜子と結衣にカズさんに『病院』って伝えた時点で『サプライズなんて無理だよ!』って思った。って言われちゃうし…… (連絡が来た)カズくん…… 心配かけてゴメンなさない……」
のんちゃんに
のん『心配しないでって電話して、mailだって送ったのに何で?』
って聞かれて答えて
で
のんちゃんの気持ちも聞く事が出来たんだけど……
ソファに並んで座ってたの
のんちゃんの瞳が潤んで……
のん「カズくん…… 子供授かりました……」
そう言って、俺に抱きついてきたのんちゃんの細い身体をギュッて抱きしめて……
号泣しちゃったのんちゃんの背中を摩りながら。髪を鋤きながら
俺も号泣しちゃって……
カズ「のんちゃんありがとう」
嬉しくて…… 嬉しくて……
それだけを言うのが
精一杯だったんだ……
俺……