Orange Topaz~初恋と宝石~【kazu.N】
第71章 何勝手に決めてんの④~苺~.~K~
苺side
カズ「苺ちゃん……何勝手に決めてんの? 喜びは2倍……悲しみ、辛い……半分コ、俺も背負ってやるって言ったよね? 一緒に哀しみを喜びに変えてこう? って……」
カズくんの涙……家のリビングで見た時は微かに聞こえた泣き声……
今は静かに……声も無く私をジッと見つめ……左の瞳から一筋の雫……
のん「ホントにゴメンなさい……」
カズside
のんちゃんの涙
泣かせたくないのに……万が一自分の命が消えた時の事迄俺が……
考えさせちゃったんだよね?
カズ「俺の事考えてくれたんだね? 俺が余りにも子供が欲しいって言い過ぎたし……子供が出来て万が一の事が……って言われたとしたら……俺はきっとのんちゃんに生きて欲しい! って矛盾した事言うはずだから……」
俺はのんちゃんの隣に腰かけて、彼女を抱き締めて……
カズ「ツイさ……大事な事俺に相談もなしに決めようとした事が……泣かないで? ……俺怒ってんじゃないよ? 悲しくてちょっとキツイ言い方したかもしれないけど……」
のん「キツイ言い方なんて……カズくんの為にとか綺麗事言ってるけど……心の中ではずっとカズくんと一緒にいたい! って……子供も欲しい……そんな感情と戦っている人間なの……私……」
カズ「そんなの誰にだってある感情じゃん? 俺だってきっとのんちゃんの為に自分の命を……って思う傍から……のんちゃんと出来る事ならずっと一緒にいたい! と思う筈だもん……それにしても……ヤマト.タケルがあまりにも考え無しにのんちゃんを悩ませて……」
苺side
のん「カズくん……ありがとう……私も亜子と結衣に悪い事しちゃった……亜子は少しは体調良くなったって言ったって本調子じゃないし。結衣は今が一番キツイ時期なのに……私が二人を悩ませちゃって……」