第23章 木吉と少女の出会い
その後も親父は懲りてなかった
俺の許嫁をどこからか見つけて来ては勝手に解消する
それを繰り返していた
だけど…もう鉄平と会うことは無いと思っていた
誠凛高校に入った夏までは──…
『な?特別面白くとも何とも無いだろ?』
俺が話し終わり笑いかけると何とも言えない複雑な顔をしていた
火神「じゃあ今でも…」
『鉄平の事はそれほど憎くないが…“女”扱いしてくるアイツが嫌いだ』
足の怪我の事も本当は知っていた
黒子「本当ですか?」
『今の憎い相手は親父だな。まぁ今は何処に居るか分かんねぇけど』
俺は歩道橋の手摺に背中を付ける
日向「だから…会った時…嫌な顔してたのか」
『まぁ…あの天然ボケ男は今も昔も変わってねぇって事っすよ』
変わってなかった事に安堵した
下手したらアイツの人生も滅茶苦茶になってるんじゃないかと思っていたから